お金を求めていい会社に就職しても幸せになるとは限らない!
自分の子どもを持つ人のほとんどは、我が子に幸せになってほしいと思っています。
その「幸せ」って何を言うのでしょうか?
いい大学を出て、いい会社に入って、できるだけ多くのお金を稼ぐことになるかと思います。
私もそうでしたから…
いい会社に就職することで、将来が安泰と言われていたのは、過去の話です。
しかし、今になっても、「その昔話」を信じて疑わない親は多いのです。
我が子の中のひとりは、先日、成人式を迎えました。
そんな複数の子ども(Children)を育ててきた私たち夫婦ですが、なんとか無事に育てることができた(自立した子もいれば、学生の子もいる)なぁと思います。
しかし、私の中では、いささか「後悔の念」があるのです。
それは、「体裁の良い子にしようとしていた」ことです。
今回は私が子育てで後悔したことについてお伝えしたいと思います。
よろしければこのまま読み進めていただき、何かの参考になったのであれば幸いに思います。
「体裁の良い子」にしたい親のエゴ
私は前述のとおり、自分の子どもは「体裁の良い子」にしようとしていたことを悔いています。
体裁の良い子にするために、よく我が子を抑え込んでいました。
「世間一般で言われる良い子」を目指していました。
そのためには、「厳しく抑え込むこと」が教育だと思っていたのです。
どうして「厳しく抑え込むこと」をしていたかというと、
- 人の道を外れてほしくないと恐れていた
- できるだけ幸せになってもらいたかった
ということです。
人の道を外れること
私は、人の道を外れる原因を家庭環境にあると考えていました。
子どもの育て方が問題だと。
子どもに甘くしてはいけないと思ったのです。
今考えてみると、人の道を外れることを恐れていたのは、テレビの影響が大きかったと思います。
時々起きる凶悪事件をテレビでは繰り返し報道したり、ワイドショーでは視聴者に恐怖をあおりまくります。
今も昔もテレビというメディアは、不安と恐怖を与えて、注目を集めるという手法は変わりませんね。
凶悪事件が起きると、犯人を多方面から検証します。
その中で、家庭環境が事件に手を染めた原因だと思えるように番組は編成されていきました。
テレビっ子だった私は、まんまとテレビに食いつき、
「自分の子どもには、甘やかすことなく、厳しく育てよう!」という考えが芽生えたのではないかと思います。
できるだけ幸せになってほしい
私自信も、つい最近まで、昭和の黄金期の考えが幸せの王道だと思っていました。
いい会社に就職する
家庭を持つ
マイホームとマイカーを持つ
定年まで終身雇用
退職金と年金でのんびり老後生活
この王道パターンに持っていくには、いい大学を卒業させなければなりません。
そうするには、勉強のできる子に育てなければならない。
なら、勉強するように、子どもの気持ちを無視して、勉強するように抑え込むことです。
いい会社に就職さえできれば、より多くのお金を稼ぐことができます。
私はお金があれば幸せになると考えていました。
今となっては、間違いだったとようやく気づいたのです。
今の時代
現在は、年功序列制度、終身雇用制度が崩壊しつつあります。
そして、少子高齢化による、老後年金問題など未来を考えると不安になる要素はとても多いです。
いい会社に就職できたとしても、長時間労働や上司からのパワハラなど、昔のようなバラ色の人生などとは程遠い労働環境に成り下がってしまいました。
お金を稼ぐことさえできれば幸せになれるといった考えでは、幸せになれないのです。
お金に重きを置く「お金の奴隷」のままでいることは、本当に幸せを知らずに終わってしまうということです。
幸せというのは、人それぞれですが、
私は、心穏やかに過ごすことが「幸せ」だと感じています。
「お金を稼ぐことの型」に我が子をはめてしまうことは、私たちの願いとは違うものだったのです。
我が子がいい会社に勤めたとしても、悩み苦しんで、メンタルを壊してしまっては、本末転倒です。
それよりも、自由に自分の人生を自分で歩んでいってもらうことが、親の願いです。
子どもを厳しく育てると逆効果【性格は遺伝子と友人関係】
私は、先日成人した子とそりが合いませんでした。
それは、私が厳しくしたことで、その子が納得せず、反発してしまったからです。
それが、最近になって、私が子どもに厳しくしすぎたことを反省し、寛容になることを意識したことで、わだかまりが解け、関係性がとても良くなりました。
「他人は変えられない、ならば自分が変わればいい」
性格は遺伝子と友達で決まるという研究報告があります。
生まれ育った家庭環境で決まると考えていた私は、面食らいました…
- 親の育て方の影響は0%から11%
-
遺伝子の影響は38%から50%
私が厳しくして、子どもに嫌な思いをさせたのに、得るものがなかったという驚愕の事実に私は、ショックをうけました。
このように、私の経験から得られたことは、
- ある程度本人の思うようにやらせる
- 悪いことは悪いとはっきり伝える
- 致命的な失敗だけはしないように見守る
- なんでも経験させてみる
ことかなぁと思います。
このことを踏まえ、いまだに続いている子育てにこの教訓を役立てています。
親が子どもにできること
子どもの性格は、遺伝子と友達関係で形成していくのですが、
それでは、親が何もできないかと言うと、そうではありません。
親が子どもにしてあげられることは、
- 友達ができやすい環境
- 親が手を出しすぎない
- 他人と比べない
です。
友達ができやすい環境
我が子の友達関係は、小学校時代のスポーツクラブからが多いです。
サッカー、水泳をしていたので、その当時の仲間と違う進路に進んでも、繋がり続けています。
親が手を出しすぎない
親の干渉が多かった子どもほど、自分を批判する傾向があったという報告があります。
抑うつ症状や不安感が増加したといいます。
自分に自信を持つことができないそうです。
親の干渉のなかった私でさえ、不安を抱えやすかったり、自信をもつことができない傾向にあります。
親は黙って見守ることがいいようですね!
他人と比べない
多くの親は、我が子に、
他人と同じかそれ以上になってほしいと願っています。
なので
「友達と同じことができなければ恥ずかしい」
「これぐらいできなくてどうするの?」
という言動がついでてしまうのです。
私は、約半世紀もの間生きてきて、他人の目を気にして生きることの愚かさにようやく気づきました。
他人と比べて生きるのは苦痛になります。
なので、
欠点があってもいいと受け止め、
いい部分を見つける見つけていくことが大切です。
子育てに注力した妻に感謝すること
私は先日、30年以上勤めた仕事を辞めました。
私がかなり前から仕事で悩む姿を見ていた妻からは、「もっと早くに辞めてよかったのに、よく頑張ったね!」と言われ、ありがたく思いました。
さらに
「ぱぱのおかげで、思う存分子育てをさせてもらったから、私が働いて稼ぐよ!」とも言ってくれたんです。
育てをさせてもらった???
いや、子育てをしてくれたんでしょ!
ここで私が関心した妻の子育てのポイントを紹介します。
私が厳しくしようとしていたのと反対に、子どもの自主性を重んじてくれていました。
まぁ、怒らなかったですね!
子供と楽しむ時間を大切にしていました。
広い芝生のある公園に行ってお弁当を食べたり、噴水であそんだり。
コイの泳ぐ池に行って、パンの切れ端をあげたり。
とにかく、穏やかに過ごしていた印象です。
絵本の読み聞かせにも注力していました。
絵本は良いと聞きます。
押入れの中には、ダンボールに何箱もの絵本があります。
大きくなった今でも、それぞれお気に入りの絵本の記憶がはっきりとあります。
そんな絵本を読み返すことはありませんが、孫ができたときにも使えるでしょうね。
こどもサークルにも入っていました。
そこでは、絵本の読み聞かせの他、お菓子の家造りだったり、色々なイベントを開催し、子ども同士の交流をしていました。
これらによって、子どもたちの感性と社会性など、非認知能力を成長させることができたと思います。
これまで、浪人することはありましたが、大きな問題もなく、すくすくと成長できているのは、幼少期の子育てが影響しているのは、間違いないでしょう。
まとめ
日本の教育では、企業で働くための人間づくりを裏の目的として行っています。
これを洗脳という人もいるくらいです。
私を含め、お金を稼ぐことが幸せだと勘違いしている(いた)人は多い。
それを子育てに反映させようとして、いい大学、いい会社に入ることを目的として、教育をしていきます。
なので、厳しく子育てをしてしまうこともあります。
性格は、遺伝子と友人関係で形成されるのですから、厳しくした所で、得られるものはなにもないですし、嫌な思いをするといったデメリットのほうが多いのです。
最近になって、それに気づいた私は、できるだけ本人の自由にすることにしました。
そうした方が、お互いに打ち解けて、いい関係になれましたし、何事も経験させたほうが人生にとってプラスになります。
親が子どもにできることは
- 友達ができやすい環境
- 親が手を出しすぎない
- 他人と比べない
でしょう。
どうしても昭和時代の幸せの王道が頭にこびりついてしまっているので、いい会社を目指そうとしてしまいます。
たとえいい会社に入ったとしても、社会情勢や職場環境の悪化で、メンタルを壊してしまっては、本末転倒です。
穏やかな心になれるように、冷静な判断力と努力を惜しまない行動力が重要な時代なのです。
人生は一度きりです。
他人の人生ではなく、自分の人生を自分の足で歩んでいきましょう!
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