行動するには、感情を導くこと!
私たちは何かの行動を起こすときに、不安や恐怖が原因でためらってしまうことがあります。
行動できなかった理由は、意志力のなさだと考えて、自分にダメ出しをします。
確かに意志力は大切なのかもしれないけれど、意志力を用いての行動は長続きしません。
多くの人が三日坊主を経験しているはずです。
これがまさしく意志力や高まっている気持ちが発端となった行動になります。
今回は、感情で行動に結びつけることについてのお話です。
行動は習慣化と感情が重要になります。
なかなか行動に移せない方向けです。
何かの参考になれば嬉しいです。
行動の原動力は感情
論理で考えても行動には移すことは難しいです。
では、どうしたら行動につながるでしょうか?
行動の源は感情
行動に結びつけるには、感情が重要になります。
頭の中で損得などを試算した結果、行動をしたほうがいいと考えたとしても、不安や恐怖が立ちはだかり、行動することができないことは多いでしょう。
それは、自分の心が納得していないからです。
自分の心が少しでもやりたいと思ってくれれば、行動しやすくなります。
不安や恐怖があったとしても、感情は「そんな呑気にしていては、いつになっても行動できない!」と障害を飛び越えていくのです。
例えば、夏を前にダイエットをしたいと思ったとします。
海でみんなに引き締まった体を見せつけて、すごいと思わせたいと考えたところで、意志力しか発動せず、三日坊主パターンです。
相当なナルシストでなければ、感情は起動しません。
普段から行動力のない人は、慣れるまで難しいかもしれません。
しかし、少しずつ行動していくと、感情の扱いが上手になっていきます。
感情を導く
先程のダイエットの話ですが、感情を動かすには、思考の工夫が大切になります。
感情が納得するダイエットの理由を考えるのです。
ダイエットには、食事と運動の2方向からアプローチしていきます。
食事は闇雲に食べる量を減らすのではなく、カロリーの質を見直したり、プチ断食をすることで、健康の面でかなり有効であるのです。
運動は、有酸素運動を週に3回以上することで、身体機能とメンタルに良い影響を及ぼすことがわかっています。
これらの理由から、年令を重ねていっても、いつまでも自由に動き回るには、食事と運動が大切だと理解することができます。
この健康を保つことに感情が反応し、行動するようになります。
目的はダイエットではないけれども、ダイエットの向こうにある健康にアプローチしようとしているので、健康が目的で、ダイエットはおまけなのです。
このように、行動の目的を考えて、感情を導いてくることが大切になります。
ネガティブな感情は気づきをくれる
不安や恐怖、怒り、妬みなどのネガティブな感情は行動の妨げになります。
ネガティブな感情を抱いていると、とても不快なので、追い払おうとします。
これでは、苦痛が長引いて、やる気がでないでしょう。
ネガティブな感情を抱くということには、それだけの理由があると考えることが大切です。
よーく、その感情を観察してみましょう。
この心が重くなるような不安はどこからきたのだろう?
おそらく、最近思うようにことが運んでいないから、この先を心配しているんだな!
と不安の理由が見えてきます。
次に、適正な思考をしてみるのです。
上手くいくこともあれば、そうでないこともある。
世の中は、常に陰と陽の繰り返しだから、不備なないのであれば、しばらく静観してみることに決めよう!
これで状況が変わるわけではないのですが、抱えていた不安は不思議とどこかへ行ってしまいます。
追い払うのではなくて、見つめただけです。
ネガティブな感情には何かと理由があるのです。
死生観を考える
2021年の日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳です。
このことで、自分も80歳以上生きることができると思ってしまいます。
まだまだ先があるという感覚になり、死について考えることはほとんどありません。
私は最近、次の著書を読みました。
田坂広志 著:「人生で起こること すべて良きこと: 逆境を越える「こころの技法」」です。
読書をすると、自分の感情が震えだすのですね。
必死に生きる
この著書の中で、死生観について述べられています。
- 人間、いつ死ぬか、分からない
- 誰にも、明日は、約束されていない
と思い定め、今を生きることが大切だと。
さらに、アップル創業者の故スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行ったスピーチを引用しています。
今日が、人生最後の日だったら、自分は、このことをやりたいと思うか。
いつもそのことを自分に問いながら、歩んできました。
と。
必死に生きるとは、必ず死は訪れるということを心にとめておくということです。
自分の方向性
今までは、このようなことを聞いても、死について意識していませんでしたので、そうだよなぁ…くらいにしか考えませんでした。
しかし、私たちは80歳を優に超える平均寿命という統計データの数字に幻想を抱き、生きることが約束されたように感じてしまっているのです。
これでは、人生においての覚悟を持つことはできません。
このような死生観を考えたとき、明日の命が保証されたものではないと感じることができます。
ここではじめて、真剣に生きたいと思うわけです。
これは、力んだり、切羽詰って生きることではありません。
これで人生が終わったとしても、悔いがのこらない生き方を考えてみるきっかけにするのです。
そして、自分の価値観を見つめながら、自分からやりたいことを行動に移します。
感謝すること
著者は、嫌いな人にも感謝することを勧めています。
「無条件に感謝する」です。
その理由は、そうすることでからだの内側から力が湧いてくるのだそうです。
うまく表現できませんが、「無条件に感謝する」ことは、宗教的なおまじないのようなものではありません。
自分を強くしてくれるのです。
実際に私は、パワハラした元上司たちにも心のなかで感謝をしてみました。
そうすると、私の中にあったちっぽけな恨みのような感情がスーッと消えたような感覚になったのです(ちょっぴり驚いた…)
物理的には簡単にできることなので、試すことをおすすめします。
気持ち的には難しいことかもしれませんが、大きな気づきを得られることでしょう。
以上のことを考えたり、実践することで、これまでよりもずっと行動的になると思います。
嫌なことでも、感謝に気持ちを持って実施することで、これまで体感してこなかったことに気づくことができます。
私たちは、小さなことが引っかかって行動ができずにいたのです。
過去を悔やんだり、未来に不安をいだくことはやめて、今を必死になって生きていきましょう。
まとめ:人は感情で動くものー意志力は役に立たない
今回は、
- 行動には感情が重要である
- 死生観を考える
ことについてお話しました。
感情をうまく導いて、行動に結びつけることが重要です。
ネガティブな感情を抱いていると苦痛ですが、観察してみると、気付きがあって、苦痛も癒やされます。
私たちは、明日生きている保証がないのに、日本の平均寿命に幻想をいだいて、死について考えることをしません。
死を意識して、必死に今を生きることが大切なのです。
そして、後悔しない生き方を見つけ、感謝することが大切になります。
このような小さなことが引っかかって行動ができずにいたのです。
過去を悔やんだり、未来に不安をいだくことはやめて、今を必死になって生きていきましょう。
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