誤った内省は「うぬぼれ」を生む!
自分のことは自分が一番分かっているはず…
でも、それはまちがい…
私達が生きる社会には、ノイズが多く、感情に支配されやすいから、自分を知るには厳しい環境です。
ターシャ・ユーリック著:「insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」を読みました。
自分認識することで、
- 人生の満足度が上がる
- 仕事の集中力が上がる
- 自分が何を求めていることがわかる
上記のメリットがあります。
著書では、自己認識を得るには、信頼ある人からのフィードバックがより良いと謳われていました。
他人からのフィードバックには、なかなか難しい面があります。
自分自信でも自己認識はできますが、人はうぬぼれやすいのです。
今回は、うぬぼれなどに注意しながら、客観的に自己認識を高める方法についてお話します。
何かの参考になれば嬉しいです。
客観的内省で自分を知ろう!
私はネガティブな性格なので、落ち込みやすいです。
その落ち込みやすいという特性を知っているので、
自分に「大丈夫、自分は頑張っているから、何も恥じることなんてないよ!」と自分を慰めるようにしています。
自分を慰めると、思考力は前向きになり、私の心はフラットもしくはそれ以上まで上がり、幸せな気分になります。
自分を見失わないようにしていれば、メンタルの落ち込みから浮上しやすくなります。
そのために、自分を知っておくことは、非常に大切なことなのです。
ここで、内的自己省察を鍛える方法を記しておきます。
非常に簡単なので、できることから取り組んでいただければいいかと思います。
- なぜなに法
- 反証の質問
- 対比
- 1日チェック法
- ライフストーリー
- ソリューションフォーカス
- 反すう撃退
なぜなに法
特にネガティブな事にでくわしたら、「なぜ?」と考え始めてしまうものです。
これを「なに?」で考えるようにするといいよという方法です。
自分を知るためには「なぜ?」を使わないようにします。
「なぜ?」は自分を責める方向に作用してしまうのです。
「なぜ?」と「なに?」に変えることで、抽象的だったものが具体化します。
単純なんですけど、かなり有効なテクニックです。
「なに?」で考えるようになると、いかに自分が感情に流されているかがはっきりわかります。
トラブル回避にもなりますので、オススメです。
反証の質問
人生では、いろいろな障害が起こります。
それらの障害は、私達の心を大きく凹ませます。
反証の質問というのは、障害をポジティブに捉えて、前に進みましょうというテクニックです。
起きた障害は、悪いことだったとしても、別な可能性を考えてみるのです。
私の例えで言えば、
パワハラが原因で仕事を辞めたけど、学ぶ時間が増えて、将来に活かせると思う
みたいな。
ネガティブに考えてしまうと、この先の収入源が決まっておらず、不安になります。
未来は、現在から見えていないところが多くあり、現状で方向性を決めるより、得た時間をフルに使って知識や情報を入手し、未来の学びを得た状態の私が決めることなのです。
なので、今の私が心配したところで、無駄に終わるのです。
客観的に自分を知ることで、楽観的な考え方もできるようになり、不安や恐怖に襲われることがなくなります。
対比
対比のテクニックは、今までの経験や行動、思考から共通点とか違う点を探すというものです。
私達は、他人と比べて落ち込むことが多いです。
他人と比べることをしないで、過去の自分と比べてみるのです。
昔は、惰性でお酒を飲んでいたけど、今はお酒をやめたので、読書をしたりして、学ぶことや考えることが多くなったなぁ。
以前は、ストレスやトラウマでメンタルが傷つき、何をやっても楽しく感じなかったけど、今はメンタルが復活して、楽しく生きられているなぁ。
お酒をやめたことで、睡眠の質が上がり、気分の落ち込みや不安になることが減ったなぁ。
過去の自分と比べることで、努力を続けていれば、いい方向に向かっていることがわかります。
過去の自分より成長していることがわかるので、落ち込んだりすることはありません。
1日チェック法
1日の終わりに今日自分が行った行動や選択について考えてみることです。
今日のここがよかったなぁみたいな。
ここはミスったので、次回からはやり方を変えてみようみたいな。
1日のチェックは、他人を観察する感じで行います。
客観的にです。
私は、今日も1日頑張ったなぁ、いい1日だったと考え、
この素晴らしい1日は、私の人生の1コマなんだなぁと感慨深く受け止めています。
ライフストーリー
これまでの人生での大きな(印象深い)ライフイベント(進学、就職、結婚など)を物語のように振り返ってみようというものです。
ネガティブな私の例を出しましょう。
私は母子家庭で育ちました。
そのため(同級生と違う家庭環境)、劣等感を抱くことになり、成長しました。
運動能力が低かったけど、中学になる前に努力することを覚えました。
高校を卒業して、手こずりながらも就職し、昭和からの恩恵(年功序列制度、終身雇用制度)に身を委ねました。
今になって気づいたのですが、
だらしない自分を社会に適合させるため(立派に見せるため)、完璧主義に陥り、自分に厳しく、辛くさせていました。
上司からパワハラを経験し、メンタルが落ち込み、うつ寸前のところまでいきました。
そこには、理解ある妻がいたので、自由に行動でき、メンタルの復活を遂げました(仕事は辞めましたが…)。
無職となった現在、失業保険を頂きながら、自分と向き合う生活をしています。
これは、私の人生でとても大きなライフイベントになるのだと考えています。
この無職期間中、私は大きく成長するでしょう(楽天的ではなく)。
それと同時に、自分に辛くしてきたことを反省し、自分にやさしく(決して甘やかしはしませんが…)、楽に生きていこうと思うようになりました。
ソリューションフォーカス
ソリューションフォーカスとは、原因ではなく、解決策に絞って考えようねってことです。
犯人探しをしても意味がないのです。
社会の中では、問題が起きると、犯人探しをしがちになります。
ひどい人になると、自分が原因でないことを証明するために犯人探しを懸命にやったりします。
とても残念な気持ちになります。
そんなことよりも、その問題で、困る人が出ていないかとか、再発防止について考えることが優先です。
ここで犯人探しで無駄な争いをしたというエピソードを紹介します。
妻の同僚の家でのことです。
花瓶がひっくり返って、大切な書類が水浸しになり、使えなくなったそうです。
その家には、母と息子が2人で生活していたため、互いに相手が犯人だと思い、言い争いになったそうです。
重要な書類が水浸しになったショックで冷静さを失っていたのでしょう。
その話を聞いた人は、すぐにその前日の深夜に起きた地震が原因だと考えました。
「誰が花瓶を倒した?!」と感情的に犯人探しをしていては、重要なことを見失ってしまうのですね。
反すう撃退
起きた失敗などをくよくよ繰り返し考えることを反芻(はんすう)思考と言います。
この反芻思考はうつの原因にもなるので、非常に気をつけなければならないのです。
これを撃退する方法を紹介します。
- 自分の失敗は周囲の人はそれほど気にしていないと思い出す
- 行動から何が学べるかを考える
- 運動や掃除など、すぐにポジティブなフィードバックを得られることをやる
- 自分に対して「ストップ」と叫ぶ → 実際に止まります
- この反すうにエビデンスはありますか?と問う
他人を気にするほど、凹みますからね。
他人を気にしないことは重要なことなのです。
あとはポジティブに考えたり、気分を変えることが大切です。
まとめ
自己認識を高めることで、自分の向かう方向をはっきりさせ、無駄に不安や恐怖を抱えないようにすることは大切です。
自己認識を高める方法として
- なぜなに法
- 反証の質問
- 対比
- 1日チェック法
- ライフストーリー
- ソリューションフォーカス
- 反すう撃退
を紹介しました。
私の自己認識では、自分はネガティブな性格で、内向的だと考えられます。
ネガティブな性格は、メンタルが繊細なため、気にしすぎで落ち込みやすく、不安や恐怖を抱きやすいです。
そんな性格でも、考え方次第で、幸福度をアップさせたりすることはできます。
私が人生のどん底だと感じていたときも、なんとか這い上がりたい、這い上がるにはどうしたらいいだろうと考えました。
そして、少しずつ運動や読書、睡眠、食べ物の工夫をしました。
色々考えて、メンタルのマイナスが多い仕事から離れる決意(既に退職)もしました。
平坦な人生ではなくなりましたが、彩り鮮やかな人生になっていきます。
もちろん、いいことばかりではありませんが、捉え方次第で、大きな障害が小さくなったり、障害ですらなくなったりします。
自己認識を高めることも、工夫の一つとして、取り入れることをオススメいたします。
一度きりの人生ですから、投げ出さず、磨いて生きましょう!
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