半世紀以上、日本で生きてきました。
生まれも育ちも日本です。
正直に言います。ここ数年ずっと、日本に対してネガティブな気持ちを持っていました。
給料は増えない。でも税金は増える。保険料も増える。物価もじわじわ上がってく。
裕福なんて感覚はどこにもなくて、むしろじわじわ貧しくなっていく感じ。
「日本ってどうなってるんだろう…」「この国に生まれてよかったのかな…」そう思う日もありました。
でも、ある動画を観ていたとき、はっと、させられたのです。
「日本に生まれてくることは奇跡」という言葉

その動画で話されていた方は、普通の人が知らないであろう「別世界」のことがわかる方だったのです。
スピリチュアル的な話、といえばそうなのかもしれません。
でも、その方がはっきりとおっしゃっていたんです。
「日本に生まれてきている人は奇跡なんだよ」と。
…正直、こういう話、これまでにも何度か聞いたことがありました。
でも毎回、右から左に流してきたんですよね(笑)
「また精神論か」「そんな綺麗事言ってもな」って。
でも今回はなぜか、すっと心に入ってきたのです。
日本に生まれてくることって、簡単じゃないんだ。奇跡なんだ。
そう本気で考えたとき、ネガティブ面ばかり見ていたわたしは、ころっと、認識チェンジしてしまいました。
なんと、都合の良い人間なんだろう…(笑)
日本のすごいところを、あらためて考えてみた

認識が変わったら、見えるものも変わってきました。
日本って、すごいところ、たくさんあるじゃないですか。
たとえば、愛にあふれている。
震災が起きたとき、諸外国では略奪が起こることもあると聞きます。でも日本では、被災した人たちが、ちゃんと列をつくって並ぶのですよ。
あれ、すごいことだと思うのです。
パニックになってもおかしくない状況で、他の人のことを思いやれるって、日本人の気質として育まれてきたものなのかな、って感じます。
四季の豊かさだって、世界に誇れるものだと思います。
春は桜、夏は緑と祭り、秋は紅葉、冬は雪景色。わたしは北海道に住んでいるので、四季の変化はとくに身体で感じます。毎朝のランニングで、季節が変わっていくのを感じるとき、ああ、いいな、って思うのです。
見えないところに気を配る文化も、ほんとうに独特だと思います。
プレゼントの包み方ひとつとっても、中身だけじゃなく、見た目の美しさにまで心を込める。渡し方、タイミング、言葉の選び方。全部ひっくるめて、気遣いなのですよね。
これ、外国の方にはなかなか伝わりにくいと聞きます。でもわたしたちは当たり前にやってる。すごいことだよなぁ、って思います。
発酵文化もおもしろいですよね。
味噌、醤油、日本酒、みりん、納豆、漬物…日本の食文化の根っこには、発酵があります。何百年もかけて磨かれてきた知恵が、わたしたちの日常の食卓にある。これって、じつはすごいことなのですよ。
日本が嫌いだったわたし、でも、ほんとうは
こうして書いてみると、日本が嫌いだったわたしは、日本の悪いところばかりに目を向けていたんだと、あらためて思います。
物価高はつらい。税金はしんどい。給料が上がらないのもしんどい。
それは事実です。否定するつもりはないです。
でも、その視点だけで日本を見ていると、いつまでも不満だけが積み重なっていく。
「こんな国に生まれなければよかった」という気持ちさえ、出てきてしまう。
それって、もったいないな、って思うのです。
奇跡のように生まれてきたこの国を、自分でどんどん嫌いになっていく。
せっかく、この日本に生まれてきたのだから

もっと、日本に愛をもって接していこう、と思いました。
ネガティブ面が見えても、ポジティブ面もちゃんと見る。
愚痴を言いたくなったら、言っていい。でもそれと同じくらい、好きなところも語れる自分でいたい。
多くの日本人は他人に優しいのです。見知らぬ人にも親切にできる人が多い。
ルールを守る、清潔にする、丁寧にする。そういう文化が染み込んでいる。
せっかく、この日本に生まれることができたのだから。
「どうせ」「でも」「だって」で生きるより、この国の素敵なところを感じながら生きたほうが、絶対に毎日が豊かになると思うのです。
わたしはこれから、もう少し、日本を愛してみようと思います。
なにかひとつでも、ヒントになれば嬉しいです。

国をつくるという仕事

日本人の誇り (文春新書)




